トヨタ・ランドクルーザープラドは発売から 11年経つロングセラーとなっていますが、根強い人気により堅調な売れ行きで、2020年夏には一部改良を受けました。パワーアップしたランドクルーザープラドとマイナーチェンジによって搭載されたパフォーマンスについてご紹介致します。
ランドクルーザープラドはどんな車
ランドクルーザープラドは代々、ランドクルーザーのライトモデルとして開発され、ランドクルーザーと同様の悪路走破性を持ちながらも、一回り小さいエンジンとボディによってやや大型であるものの扱いやすく、日常ユースでも使用できる 一台として位置付けられています。
初登場は 1983年でこの初代から 3代目まではハイラックスサーフとは兄弟車の関係にあり多くのパーツを共有していました。
現行モデルとなる 4代目からはハイラックスサーフの廃止によってそちらのユーザーにも対応する為、より悪路走破性の性能が高められています。(ランドクルーザープラドとハイラックスサーフは現行モデルで言うところのハリアーとRAV4の関係に近い)
愛称は「プラド」で、堅牢な車体とランドクルーザーよりも小型軽量で走破性が高い事からクロスカントリー走行を好むユーザーや 7人乗りまでできる事からファミリーユースまでの広範囲をカバーしているマルチユースな車として長年愛されています。
ランドクルーザープラドのエクステリア
迫力のあるフロントグリルと張り出したフェンダーと大型のオールシーズンタイヤが目を惹くダイナミックなフォルムを持っています。
全体としてはクロカン SUVのダイナミックさを持ちながらも各部のパーツはメッキパーツやカラードパーツで上品にまとめられている事から、街乗りにおいても違和感のないエクステリアとなっているところはランドクルーザープラドならではの魅力です。
ボディサイズは全長 4,825mm×全幅 1,885mm×全高 1,850 ~ 1,895mmで、全高は各グレードや装備により異なります。
取り回しサイズとしてはやや大型で、最小回転半径は 5.8mでアルファードと同等の値となっていますが、実際は切れ角の大きさや全長が短い事からアルファードよりもやや良いくらいの取り回しと言えます。
ランドクルーザープラドのインテリア
ランドクルーザープラドのインテリアは洗練されたスッキリとしたデザインで、本革と木目調パネルにより高級感のある仕上がりとなっています。
ブラック内装も用意されていますが、ランドクルーザープラドといえば高級セダンのような明るみのあるベージュの内装が魅力です。
エクステリアのクロカン SUVとしてのダイナミックさと、内装の高級感のバランスはランドクルーザープラドならではと言えます。
スイッチ類は物理スイッチを多用しており、冬場で手袋等を装着している際にも的確に操作する事ができます。
シートは 5人乗りで 2列、7人乗りは 3列シートなっています。シートは程よく硬さのあるサイズに余裕のある造りとなっていて快適に長距離をドライブする事が可能です。
7人乗りモデルの 3列目シートに関してはやや座面が高いものの、シートの造り自体は非常に良く大人が座っても問題ないレベルとなっています。
シートアレンジも自由で、フルフラット化が可能で、大容量のラゲッジスペースを生み出す事が可能です。
ランドクルーザープラドのパフォーマンス
ランドクルーザープラドは悪路走破性が高められた本格クロカン SUVで、流行りの SUVの車達とは 一線を画す性能を持っています。
今回はランドクルーザープラドのパフォーマンスを 3点に絞ってご紹介致します。
ラダーフレームの採用
ランドクルーザープラドには普通車で採用されるボディとシャシーが 一体となっているモノコックフレームではく、ボディとシャシーが分けられているラダーフレームを採用しています。
通常のモノコックフレームではボディから衝撃等のダメージを受けた際にシャシーにまでダメージが及び、深刻な場合は走行不可となる場合があります。
ラダーフレームはフレーム自体がモノコックフレームと比較して耐久性が非常に高く、ボディへのダメージは走行性能に直接影響しない事から耐久性が非常に高いです。
市販車だと、ランドクルーザー、メルセデスベンツ Gクラス、ジープラングラー、スズキジムニーで、軍用の車両では当たり前のように採用されている方式であり、未舗装路面の凹凸にも耐え抜く堅牢性を有しています。
選べるパワートレーン
ランドクルーザープラドでは 2.7Lガソリンエンジンと、2.8Lディーゼルエンジンがラインアップされています。
両者エンジンは低速域でパワフルに加速するエンジンですが、ガソリンエンジは街乗りメイン、ディーゼルエンジンはアップダウンの多い道路を頻繁に走るユーザーの方にオススメしたいです。
性能だけで見るとディーゼルエンジンの方がパワー、トルク、燃費性能に優れますが、価格や尿素水であるアドブルーの管理やエンジンノイズといったデメリットの部分もあるので、選択の際にはライフスタイルに合わせる必要があります。
ガソリンエンジン/2TR-FE
排気量
2,693L
最高出力
163ps/5,200rpm
最大トルク
25.1kgf・m/3,000rpm
燃費(WLTCモード)
8.3Km/L
ディーゼルエンジン/1GD-FTV
排気量
2,754L(ターボ)
最高出力
204ps/3,000-3,400rpm
最大トルク
51kgf・m/1,600-2,800rpm
燃費(WLTCモード)
11.2Km/L
悪路走破の為の専用装備
ランドクルーザープラドの全グレードで傾斜角モニターを装備しています。
このモニターにより車両の傾斜角、及びタイヤの切れ角を表示する事で、険しい路面状況においても正確なドライブをサポートします。
また、センターデフにはトルセンLSDを採用し、路面状況や走行状況に応じて前後のトルク配分を行います。
このセンターデフは悪路走破にはもちろんの事、高速走行時にはトルク配分を後輪寄りにする事で優れたハンドリングを生み出します。
ランドクルーザープラドのグレードと価格
ランドクルーザープラドのグレードと価格をご紹介致します。
TXグレード
ガソリンエンジン
5人乗り
3,621,000円(税込)~
7人乗り
3,779,000円(税込)~
ディーゼルエンジン
5人乗り
4,285,000円(税込)~
7人乗り
4,443,000円(税込)~
ランドクルーザープラドのエントリーグレードモデルです。
エントリーグレードとは言え、運転支援機能である Toyota Safety Sense、傾斜角モニターや 4輪トラクション機能を備えた本格モデルです。
TX”Lパッケージ
ガソリンエンジン
5人乗り
4,140,000円(税込)~
7人乗り
4,298,000円(税込)~
ディーゼルエンジン
5人乗り
4,810,000円(税込)~
7人乗り
4,968,000円(税込)~
シート生地からファブリックから本革シートへと変更された高級感のあるグレードです。
インテリアは本革と木目調が使用された贅沢な仕様で、フロントシートはクーラーとヒーター機能のついたシートベンチレーション機能を装備しているのが特徴です。
TX”LパッケージBlack Edition
ガソリンエンジン
5人乗り
4,261,000円(税込)~
7人乗り
4,419,000円(税込)~
ディーゼルエンジン
5人乗り
4,931,000円(税込)~
7人乗り
5,089,000円(税込)~
TX” Lパッケージをベースにインテリアとエクステリアで専用のブラックのパーツを装備した特別仕様車です。
ホイールは 18インチにアップグレードされる他、各種内外装パーツの質感も向上しているので、ブラック装備が好みの方に是非オススメしたいグレードです。
TZ-Gグレード
クリーンディーゼル
5,530,000円(税込)~
エクステリアは 19インチホイールを装備し、キネティックダイナミックサスペンションというドライブセレクトが可能な装備と、クロールコントロールという急勾配や凹凸の大きな道において 一定の速度を保てる機能を有しています。
また、リアにトルセンデフを装備し、デフロックの際の走破性が更に向上しています。
トヨタ・ランドクルーザープラド、パワーアップしたエンジンとパフォーマンスをご紹介まとめ
今回のご紹介は如何でしたでしょうか。トヨタ・ランドクルーザープラドには高い悪路走破性と高級感のあるインテリアが魅力の 一台であると感じました。
SUVブームとなっている昨今では本格クロカンの敷居も下がっている(受け入れられる)ので、SUVを考えている人には是非 一考して頂きたい 一台です。
性能やパフォーマンスについても申し分なく、信頼性もランドクルーザーの名を継ぐ車として申し分ない他、モデル末期という事で多数の細かな改良を受けている完成度の高さもポイントです。
皆さんの車選びの参考になれば幸いです。
それでは楽しいカーライフを!
アイキャッチ画像 https://www.netzfukui.co.jp/lp/landcruiser-prado/