スバルのフラッグシップスポーツセダンとして登場した WRX S4が待望のフルモデルチェンジを果たしました。新開発エンジンに加えて、エアロダイナミクスを高めたボディ、新型アイサイトXなど多数の新装備も魅力なWRXの進化をご紹介致します。
スバル新型 WRX S4とは
スバル WRX S4の初登場は 2014年で、スバルフラッグシップスポーツセダンとして、兄弟車であるWRX STIと同時に発売されました。
WRX S4とWRX STIは性格の異なる 2台であり、S4はAT専用で乗り心地を考慮しつつもスポーツセダンとしてのパフォーマンスを味わえ、STIはMT専用でこちらは完全に走りを重視したモデルでスポーツ走行に振ったモデルとなります。
WRX S4はATモデル限定という事もあり、アイサイトの運転支援機能が魅力の 一台でレヴォークのセダンモデルとしての見方が正しいとも言えます。
エンジンもSTIモデルと同等の出力を持ちながらも低速からトルクフルであり、CVTとシンメトリカルAWDの組み合わせも抜群で路面状況を問わず瞬時に鋭い加速をする事が可能です。
高性能に加えて、故障も少なく安全性も高い事からスピード警察の交通機動隊への採用実績もある信頼性の高い 一台です。
そんなS4は 7年の販売期間を経て 2021年にフルモデルチェンジを果たしました。
今回はSTIよりも 一足先のデビューとなりWRXの先陣を切る事となりました。
スバル新型 WRX S4グレード別 価格
スバルの新型 WRX S4のグレードと価格の 一覧です。
今回のグレード構成は前モデルよりも更に少ない展開で、ベースモデルとなるGT-Hと専用RECAROシートを中心に快適なドライブをサポートするSTIグレードの 2種に通常モデルのアイサイトと大きく進化したアイサイトXを搭載したEXを合わせた計 4グレードで構成されています。
GT-H
4,004,000 円(税込)~
GT-H EX
4,389,000 円(税込)~
STI Sport R
4,389,000 円(税込)~
STI SportR EX
4,774,000 円(税込)~
GT-H/GT-H EXグレードの特長
2グレード構成のベースモデルという事もあり、装備は非常に充実しています。
アイサイトに関しても従来モデルよりも更にアップグレードされており、安全性の高いものとなっています。
これまでのドライブモードセレクトやアルミペダル、パドルシフトなどS4の走りを味わえる装備に加えて、内装ではシートヒーター、アンビエントライトを装備するなど高級セダンとしての 一面も持つグレードとなっています。
STI SportR/ STI SportR EXグレードの特長
スポーツモデルとして最上位グレードに設定されおり、快適なドライビングをサポートする装備が搭載されています。
内外装の各部がブラックに変更されており、全体的にスポーティーな雰囲気を感じられます。
特筆すべき装備としてはホールド性の高いRECAROシートと、ZF製電子制御ダンパーによる更に細かいドライブモードセレクトが可能な点です。
RECAROシートはS4の為に仕立て上げられた専用品です。
RECAROコンフォートシートに当たるSTYLE-JCをベースにランバーとサイドサポートが強化された WRX S4専用のシート形状です。
スポーツセダンとして位置付けられている WRX S4に相応しいシートと言えます。
ダンパーはZF製の電子制御ダンパーで、運転状況と車体の動きを複合的にセンシングして減衰力を瞬時にコントロールします。
これにより、タイヤの性能を極限まで引き出すハイパフォーマンスの走りと高級車のようなしなやかな走りを選択可能な次世代のダンパーです。
★ EX(アイサイトXの専用装備)
GT-H EXとSTI SportR EXには最新のアイサイトXが装備されています。
アイサイトXの機能はこれまでのアイサイトから更に機能を進化させた次世代の高度運転支援システムです。
搭載に伴って、デジタルコックピット、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ、ドライバーモニタリングシステム、ウェルカムライティングなど、安全面以外の装備も充実しています。
EXの価格差は約 39万円ですが、上記の装備と高度運転支援機能を搭載している点から考えると非常にリーズナブルです。
スバル新型 WRX S4の内外装
新型 WRX S4の内外装についてご紹介致します。
スバル新型 WRX S4の外装
SUBARU共通のデザインフィロソフィー “DYNAMIC x SOLID” をさらに進化させた “BOLDER” を「WRX S4」のキャラクターに適応させ、「Aggressive」というデザインコンセプトのもとに創り上げています。
今にも走り出しそうな前傾軸、ヘキサゴングリルからはじまる塊感、内側から外側に張り出したフェンダーにより、「 一目で走りへの期待を駆り立て、あらゆるシーンでパフォーマンスを感じられる」デザインを実現しています。
また、樹脂ガーニッシュの部分にはエアアウトレットが用意され、前後のホイールハウス内の空気を積極的に排出し、揚力と乱流を低減しています。
スバル新型 WRX S4の内装
ボクサーの水平をモチーフに、直線的なデザインとなっています。
アイサイトX搭載のEXでは大型ディスプレイとデジタルコックピットが標準装備される為、より先進的な内装となっています。
エアコンルーバーはこれまでの形状から大きく変更され、シルバーガーニッシュ仕上げのデザインと共に美しい仕上がりとなっています。
内装の各部にはレザーとステッチが配され、快適かつ高級感のある室内空間を演出しています。
グレード・オプションでシート材質をセレクトオーダーできるのも魅力的です。
スバル新型 WRX S4進化した点
スバル新型 WRX S4の進化した点について走行性能を中心にご紹介致します。
走行性能でまず注目したいのは新開発の 2.4L水平対向 4気筒ターボエンジンです。
型式はFA24で、最高出力 275ps/5,600rpm、最大トルク 38.2kgf・m/ 2,000-4,800rpm、燃費はJC08モードで 12.7km/Lとなっています。
エンジンの特長としては低回転からパワフルで、どこからでも吹け上るハイパフォーマンスエンジンと言えます。
先代モデルよりも 25ps、13.6kgf・mの出力ダウン、燃費は 0.9km/Lアップとやや控えめな印象を受けますが、低回転域のレスポンスアップと+400ccの余裕を全域で感じられるのが試乗した感想となります。
ここからは筆者の推測となりますが、今回よりターボをウェストゲート・バイパスを電子制御式に変更しています。
更にこのエンジンは元々アセント(北米向けSUV)に搭載され、ハイパフォーマンスモデルへの搭載は “初” が故にスバルとしても様子見している段階とも言えます。
年次改良やECUのアップグレードなどにより、眠れる潜在能力が解放される日もそう遠くはないと考えています。
シャシーとボディは、スバルグローバルプラットフォーム×フルインナーフレーム構造を採用し、ステアリング応答性を高めつつ、しなやかに曲がる事を意識した作りとしています。
剛性もフロント横曲げ 14%、ねじり 28%高められています。
スバル新型 WRX S4フルモデルチェンジ!価格と内外装と進化した点 まとめ
今回のご紹介は如何でしたでしょうか。
スバル新型WRX S4はプラットフォームやエンジン、アイサイトを進化させて確実に進化していました。
高いパフォーマンスはそのままに走りと居住性の質感が大幅に向上しているというのが筆者の感想です。
WRX S4は STIとは双子の兄弟ともいうべき車なので、スポーツに偏るのではと心配していましたが、安全性能を軸に質感と高いパフォーマンスが活きている WRX S4のキャラクターを崩さずに進化させてくれたのは非常に嬉しいと思いました。
2021年内では全国で展示スケジュールも公開されている為、是非 一度、見て頂きたい 一台です。
皆さんの車選びの参考になれば幸いです。
それでは楽しいカーライフを!
アイキャッチ画像 https://www.subaru.jp/wrx/s4/
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