SUVの王者、トヨタ・ランドクルーザーが 14年ぶりにフルモデルチェンジを果たしました。昨今のSUVブームが起こる以前から、突出した走破性能と耐久性で世界中のドライバーから愛されている車です。今回は新型ランドクルーザーのグレード・価格と進化をご紹介致します。
トヨタ・ランドクルーザーとは
トヨタ・ランドクルーザーはトヨタのフラッグシップSUVとして長きにわたり君臨しており、今回ご紹介する新型ランドクルーザーは先代モデルである 200系をフルモデルチェンジすると同時に誕生 70周年を記念して発売されたアニバーサリーモデルでもあります。
ランドクルーザーの歴史は戦後間もない 1951年から始まり、当初は自衛隊や警察、消防といった特装車両のベース車両を源流としています。
その後は時代の流れと共に、堅牢なシャシーを有していながらも、一般ユーザー向けの仕様になっていきます。
現在のランクルのベースとなったのは 1998年より発売された 100系と呼ばれるモデルで、伝統のラダーフレームに最新の電子制御 4WDシステムを組み合わせ、卓越した走破性を持ちながらも、心地よい乗り心地とラグジュアリーな内装を持つSUVとして完成されています。
その後、2007年に 200系へとフルモデルチェンジし、運転支援機能を装備してラグジュアリーSUVとして正常進化を遂げています。
そして、2021年 6月に新型 300系のオンライン公開が行われました。
新型の人気は沸騰しており、コアなユーザーに加えて、昨今のSUVブームも加わり予約段階で既に 5年待ちという華々しいスタートとなりました。
新型ランドクルーザー 300のグレード別価格
新型ランドクルーザー 300のグレードと価格をご紹介致します。
GX
5人乗り/ガソリンエンジンモデル
5,100,000円(税込)~
エントリーグレードモデルのGXですが装備は充実しており、LEDヘッドライト、ディスプレイオーディオを装備しており、不自由する事はないと言えます。
ランドクルーザーは 4WDシステムにグレード差を付けていない事から、オフロード走行を楽しむユーザーにとっては不要な装備が無い分、ZXグレードと比較して 200kgで走行性能が高い本グレードを選ぶ事をオススメします。
AX
7人乗り/ガソリンエンジンモデル
5,500,000円(税込)~
基本的な装備はGXと共有しながらも、7人乗りという事で快適装備が備えられたミドルグレードモデルです。
リアのエアコンパネルや、運転席と助手席の電動化など快適さがワンランクアップしています。
外装ではLEDフォグランプやサイドステップを装備しています。
VX
7人乗り/ガソリンエンジンモデル
6,300,000円(税込)~
AXからはベースからワンランク上の高級感を持つグレードです。
内装にはシートを中心に本革・合成皮革とゼブラウッドの木目調パネルが装備され、サードシートは電動格納式、メーターも 7インチディスプレイを装備しており快適なドライビングをサポートします。
ZX
7人乗り/ガソリンエンジン
7,300,000円(税込)~
5人乗り/ディーゼルエンジン
7,600,000円(税込)~
ZXはランドクルーザーの最上級グレードです。
内装はブラックに加えて、高級感のあるベージュとウォールナットの木目調、そしてサンルーフを装備し、高級セダン顔負けの内装となっています。
ハイビームも対向車の位置を遮光するアダプティブハイビームシステムを搭載するなど、安全面においてもトップグレードに相応しい装備となっています。
GR SPORTS
7人乗り/ガソリンエンジン
7,700,000円(税込)~
5人乗り/ディーゼルエンジン
8,000,000円(税込)~
最上位グレードのZXグレードをベースにGR専用のインテリアとエアロパーツで、スポーティーなエクステリアとなっています。
新型ランドクルーザー 300はどう進化した?
フルモデルチェンジした新型ランドクルーザーの進化を 3つのポイントに絞ってご紹介致します。
内外装
外装はSUVに相応しい力強さとランドクルーザーとしての品格と迫力のあるデザインとなっています。
フロントグリルを中心に水平基調の骨太な力強さを表現しているのも特徴です。
また、このデザインには機能も与えられており、グリルの位置が高めに配置される事でラジエーターをより高く配置する事でオフロード走行時の破損を防いでいます。
グレードによりデザインは異なりますが、リアはバンパー下部が障害物をいなすようになっており、デパーチャーアングルを確保しています。
ボディサイズは全長 4,965mm×全幅 1,990mm×全高 1,925、ホイールベースは 2,850mmとなり、先代モデルと同等のサイズとなっています。(先代モデルサイズ全長 4,950mm×全幅 1,980mm×全高 1,870mm、ホイールベース 2,850mm)
内装は 100系ランドクルーザーより続く伝統の高級感のある仕上がりとなっています。
上級グレードには本革シートを採用し、高級セダン顔負けの内装となっています。
インテリアデザインはオフロードにおけるドライビングをサポートする形で徹底した操作性を追求しています。
5人乗りでは広大なラゲッジスペースがあり、7人乗りでは多彩なシートアレンジを持って様々なシチュエーションに対応します。
フレームとエンジン
フレームには伝統のラダーフレームを採用していますが、フルモデルチェンジにより剛性を 20%向上させた上に、200kgという驚異的な軽量化に成功しています。
更に、パワートレーンを後方に 70mm、下方に 28mm移動する事で軽量化だけでなく、重量マスの集中にも寄与しており、走行性能の向上に大きく貢献しています。
フレームの刷新に伴い、サスペンションも新開発されました。
主に配置方法や場所を見直しており、乗り心地と操作性の向上に加えて悪路におけるタイヤの浮き上がりも抑えているランドクルーザーに相応しい仕様となっています。
搭載されるエンジンは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの 2種類が用意されており、ニーズによって選択が可能です。
ガソリンエンジン : 3.5L
V6ツインターボエンジン
レクサスLSにも搭載されているV8からのダウンサイジングエンジンをランドクルーザー用に低回転からパワーを発揮するようチューニングが施されています。
最高出力は 415ps、最大トルクは 650N・mとスポーツカー顔負けのスペックを誇ります。
燃費はWLTCモードで 8.0km/Lとなっています。
ディーゼルエンジン : 3.3L
V6ツインターボエンジン
新型ランドクルーザーの為に新開発されたエンジンで、最高出力は 309ps、最大トルクは 700N・mと優れた性能を持つだけでなく、燃費は 9.7km/Lとガソリンエンジンを凌駕するスペックを誇ります。
最新の「Toyota Safety Sense」
新型ランドクルーザーには最新のToyota Safety Senseを全グレードに装備しています。
最新型では交差点での対向直進車や右左折時に前方から来る横断歩行者の検知機能、ドライバーによる回避操舵をきっかけに操舵と車線逸脱抑制をサポートする緊急時操舵支援機能を追加しています。
また、 多発する車両盗難防止としてトヨタで初の指紋認証システムを搭載し、最新世代のランドクルーザーにふさわしい安心装備をグレード別に装備しています。[ZX、GR SPORT、VX、AXに標準装備、GXにオプション]
新型ランドクルーザー 300にフルモデルチェンジ!価格と進化した点のまとめ
今回のご紹介は如何でしたでしょうか。
新型ランドクルーザー 300系は、全方位で進化したフラッグシップSUVであると感じました。
今回の紹介では表現しきれませんでしたが、ラダーフレームの軽量化と重量マスの集中化、ハイパワーターボエンジンを搭載する事で先代モデルとは比較にならない動力性能を有しています。
昨今のフラッグシップSUVは各社でデザイン性や走破性だけでなく、裏では熾烈なパワー競争が行われており、スーパーカーを凌駕する程の性能を持つSUVも多く存在します。
ランドクルーザーは走破性を重視したSUVでスポーティーをウリにしているモデルではありませんが、エンジン・シャシーを刷新した事でパワー競争するスポーツSUVにも肩を並べる性能を持っている事は、歴代ランドクルーザーの中でも大きな躍進と言えます。
発売間もない 2021年 8月現在で既に納車は 1年以上待ちという人気ぶりです。
購入をご検討の方はお早めにディーラーへお問い合わせください。
皆さんの車選びの参考になれば幸いです。
それでは楽しいカーライフを!
アイキャッチ画像 https://toyota.jp/landcruiser/