トヨタのエレガントミニバンであるアルファード&ヴェルファイアがフルモデルチェンジを果たしました。先行モデルとしてフラッグシップモデルの 2グレードで販売開始となった 2台を比較し、今回は価格と内装についてもご紹介致します。
トヨタ新型アルファードとヴェルファイアとは
トヨタアルファードは今回のフルモデルチェンジで 4代目となる最近の車の中では比較的ロングセラーなモデルとなっています。
初代から 一貫して広い車内スペースに質感の高い内装を持ち、快適な空間を提供しているのが特徴です。
初登場は 2002年で、当時はミニバンブームの火付け役であったエスティマ、オデッセイ、エルグランドに続く 1台として発売されました。
同じトヨタから発売されていたエスティマとはシャシー、エンジンといったメカ部分を共有する事で高いコストパフォーマンスが魅力でした。
ちなみに先代モデルからアルファードの最上級グレードとなっているエグゼクティブラウンジの祖ともなる 4人乗りのロイヤルラウンジモデルはモデリスタの特別仕様車として発売されました。
2代目モデルも初代同様にエスティマと基本コンポーネントを共有して登場し、更に高級感のあるアルファードとスポーティーなエアロパーツが魅力なヴェルファイアへと販売チャンネルを分けて発売されました。
先代モデルとなる 3代目はエスティマの販売終了もあってか、エンジン、シャシーはアルファード用に設計されたものとなり、これまで指摘されてきたアルファードの走りの部分が大幅に改善されました。
この頃はミニバンブームからSUVブームに移行しつつあり、他社のライバル車であるオデッセイ、エルグランドの販売不振もあり、市場はアルファード＆ヴェルファイアの独り勝ち状態になります。
そして満を持して登場したのが今回のフルモデルチェンジとなった 4代目モデルです。
先行発売は上級グレードのみとなりますが、走り、空間共にフルモデルチェンジに相応しいものとなっています。
特に今回のモデルからはレクサスチャンネルでの発売もアナウンスされている事からベースの質の高さは折り紙つきです。
新型アルファードとヴェルファイアのこだわりの内外装
新型アルファードとヴェルファイアの内外装についてご紹介致します。
新型アルファード&ヴェルファイアの外装
新型アルファードは歴代のモデルを踏襲し、更に洗練されたデザインとなりました。
これまではアルファードとというと大型グリルから除く威圧感がある印象でしたが、新型では曲線的なデザインが多用されていて高級感や上質さといった部分が際立つようになりました。
3眼LEDヘッドライト&デイライトがグリルと合わせられて 一体感のあるデザインになっています。
テールランプは左右が独立したデザインで高級感があります。
ヴェルファイアではアルファードとエアロとグリルの形状が異なり、アルファードよりもスポーティーな印象を与えてくれます。
フォグランプ周りのインテークデザインが迫力を与えてくれます。
デイライトとターンランプはアルファードと異なりシームレスタイプになっています。
テールランプは左右を 一文字に光を放つデザインとなるほか、エアロも下部がブラックとなる事でスポーティーなデザインになっています。
新型アルファード&ヴェルファイアの内装
内装デザインはアルファードとヴェルファイアで共用となっていて、基本的な機能について変わりはありません。曲線的かつ広大で奥行き感のあるデザインとなっています。
レザーを使った贅沢で上質な室内空間と大型 14インチディスプレイから続くセンターコンソールが力強さを演出しています。
エアコンシステムは前後左右独立温度コントロールフルオートエアコン(排気ガス検知式内外気自動切替システム・S-FLOW：前席集中モード付)となり、運転席・助手席に加えて、後席でも左右独立した温度設定が行えるフルオートエアコンを設定。
後席の空調を抑制するS-FLOW制御により、快適性と省燃費を両立します。
後席はおもてなしの空間をテーマにスイッチ類やシートを刷新しています。
従来は天井の左右など、各所に点在していた照明や各種スイッチ類、エアコン吹き出し口などの機能を天井中央に集約するため、スーパーロングオーバーヘッドコンソールを開発。
反対側の窓を開閉したり照明を調節できるなど後席のどこにいても使いやすい操作性を実現しました。
シートはアルファードZグレード、ヴェルファイアZ Premierでエグゼクティブパワーシートが装備されています。
パワーオットマン、サイドテーブル、シートヒーター&ベンチレーションが装備され非常に快適な空間となっています。
最上位グレードのExecutive Loungeでは移動空間を至福の時とすることをテーマにシート表皮に上質な肌触りのプレミアムナッパ本革を採用しています。
シートにはエグゼクティブラウンジシートが装備されています。
スライド、リクライニング、オットマンが電動(メモリー機能付き)となり、マッサージ機能、シートヒーター&ベンチレーションの装備に加えて、オットマンとアームレストにもヒーターが内蔵されています。
各機能は装備されているスイッチの他、脱着可能なリヤマルチオペレーションパネルで指先ひとつで簡単に操作が可能となっています。
サードシートも大人が快適に座れるしっかりとしたものとなっている他、跳ね上げ位置が 2段階に調整することが可能となり、セカンドシートのスペースと荷室スペースのバランスを調整できるようになりました。
2023新型アルファードとヴェルファイアのエンジン比較
アルファードとヴェルファイアの最大の違いとも言えるエンジンスペック面での違いについてご紹介致します。
先行発売モデルではアルファードとヴェルファイアではガソリンエンジンモデルのエンジンのラインアップが異なる点があげられます。
アルファードのガソリンエンジンモデルでは従来モデルと同じ、2,500cc直列 4気筒ガソリンエンジン（2AR-FE）が搭載されています。
型式
2AR-FE
最高出力
182PS/6,000rpm
最大トルク
24.0kgf・m/41,00rpm
燃費(WLTCモード)
2WD
10.6km/L
4WD
10.3km/L
ガソリンタンク容量
2WD
75L
4WD
65L
アルファードの車体に対して必要な動力性能が確保されているスペックです。
長距離移動のユーザーを考慮してガソリンエンジンモデルではハイブリッドモデルよりも 2WDで 15L 4WDで 5Lタンクの容量が拡大されています。
近年のモデルではハイブリッドモデルとガソリンエンジンモデルでタンクが共用される事も多いですが、パッケージと駆動方式ごとに仕様を変えているところもトヨタのアルファードへの力の入れようを感じます。
ヴェルファイアのガソリンエンジンモデルは 2,400ccの直列 4気筒ガソリンターボエンジン(T24A-FTS)となっています。
レクサスのNX、クラウンに搭載され話題となったものです。
型式
T24A-FTSターボエンジン
最高出力
279PS/6,000rpm
最大トルク
43.8kgf・m/1700-3600rpm
燃費(WLTCモード)
2WD
10.3km/L
4WD
10.2km/L
ガソリンタンク容量
2WD
75L
4WD
65L
先代モデルまでラインアップにあった 3.5LのV6エンジンのダウンサイジングエンジンとして搭載されています。
最高出力は若干劣るものの最大トルクは大きく向上しており、重量のあるヴェルファイアには相性の良いパワフルなエンジンと言えます。
山道、高速道路を走る方や常に 4人以上乗車するなどの機会の多いユーザーにオススメのエンジンです。
参考までにハイブリッドモデルのスペックもご紹介致します。
ハイブリッドモデル
型式
A25A-FXS×TOYOTA HYBRID SYSTEM Ⅱ
システム出力
250PS
燃費(WLTCモード)
2WD
17.7km/L
4WD
16.5km/L
ガソリンタンク容量
60L
アルファード&ヴェルファイアの車体に対して十分な性能と言えます。
ターボエンジンと迷うという方は、高速道路や山道よりも街乗りの機会が多い、または重視するという方にオススメです。
動力性能的にはアルファードの 2.5Lエンジン、2.5L＋モーターハイブリッドモデル、ヴェルファイアの 2.4Lターボエンジンの順に高性能になっていきます。
ヴェルファイアに搭載されている 2.4Lターボエンジンは新開発のエンジンとなりますので、先代からの乗り換えや同系統のエンジンやハイブリッドからの乗り換えを考えている方は一度検討する事をオススメします。
新型アルファードとヴェルファイアのグレード別価格
新型アルファードとヴェルファイアは先行発売モデルとして上位グレードの 2つが販売されています。
アルファードのグレード紹介
Z
ガソリンエンジンモデル
2WD
5,400,000 円(税込)~
4WD
5,598,000 円(税込)~
ハイブリッドモデル
2WD
6,200,000 円(税込)~
E-Four
6,420,000 円(税込)~
上級グレードであるため、基本装備は全て揃えられています。
3眼LEDヘッドライト、スライド&バックパワードアとなるります。
内装では運転席&助手席パワーシート(ヒーター&ベンチレーション付き)、セカンドシートはエグゼクティブパワーシート、高音質な 10スピーカー、14インチディスプレイオーディオが標準装備されています。
シートは合成皮革となり高級感のある空間となっています。
Executive Lounge
ハイブリッドモデル
2WD
8,500,000 円(税込)~
E-Four
8,720,000 円(税込)~
Zの装備に加えて、本グレードではエグゼクティブラウンジシートをセカンドシートに持つフラッグシップモデルです。
外装ではアルミホイールが切削光沢となる他、フロントグリル、バンパー各部のデザインも専用となります。
内装では高遮音ガラス、左右独立ムーンルーフ、全席ナノイーX、後席 14インチディスプレイ、デジタルインナーミラー、JBLプレミアムサウンドシステムとなります。
シート材質はプレミアムナッパ本革となり、究極とも言える至福の空間を味わう事ができます。
ヴェルファイアのグレード紹介
Z Premier
ガソリンターボエンジンモデル
2WD
6,550,000 円(税込)~
4WD
6,748,000 円(税込)~
ハイブリッドモデル
2WD
6,900,000 円(税込)~
E-Four
7,120,000 円(税込)~
アルファードのZグレードに加えて、19インチホイール、アクティブノイズコントロール、左右独立ムーンルーフが標準装備されています。
内装ではシート材質がExecutive Loungeと同様にプレミアムナッパ本革となります。
Executive Lounge
ハイブリッドモデル
2WD
8,700,000 円(税込)~
E-Four
8,920,000 円(税込)~
装備はアルファードのExecutive Loungeと同様になります。
2023新型アルファードとヴェルファイアを比較！価格と内外装が凄いのまとめ
今回のご紹介は如何でしたでしょうか。
新型アルファードとヴェルファイアはフルモデルチェンジによって着実に進化し、快適な空間だけでなく、ヴェルファイアでは新開発のガソリンターボエンジンを搭載するなど歴代のモデルの中でも変化の大きいフルモデルチェンジであると感じました。
価格に関しては先代モデルから大きく上がりましたが、先行発売モデルという事もあり、アルファードとヴェルファイアの本来の世界観を存分に体感できる価値のあるモデルです。
皆さんの車選びの参考になれば幸いです。
それでは楽しいカーライフを！
アイキャッチ画像 https://global.toyota/jp/newsroom/
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